映画「私の男」を解説、二階堂ふみ、浅野忠信、原作との比較、ネタバレなし

今日は、浅野忠信、二階堂ふみが出演した映画「私の男」について解説します。

この映画は、桜庭一樹の小説を原作としている。

この映画はR-15指定の映画である。

物語の中に近親相姦が描かれたり、殺人が描かれたりするお話だ。

2015y06m16d_231644678

画像:http://goo.gl/CWPOeW

この映画「私の男」は原作とは若干違うところがある。

いったいどの辺りが原作と違うのだろうか?

そのあたりを今日は解説していこうと思います。

違いを説明するにあたり、ストーリーなどにも触れる必要がある為、

核心部分や結末などには触れる事がないので安心いただければと思います。

2014年6月公開 「私の男」

スポンサーリンク

「私の男」と「私の男」~小説的技巧と映画的表現

「私の男」は、桜庭一樹の直木賞受賞作です。

ひとりの男とひとりの少女の禁断の関係を描いた小説は、

それまでの桜庭作品とは大きく異なり、

官能的で息苦しくなるような緊迫感に支配された作品となっています。

その「私の男」が映画化され、

主演の腐野淳悟役には浅野忠信、

淳悟と禁断の関係に堕ちる腐野花役は二階堂ふみがキャスティングされました。

実際に映画を観 れば実感されるでしょうが、

このキャスティングは原作の雰囲気にぴったりと適しています。

腐野花を演じた二階堂ふみが醸し出す、

少女らしさと同等の妖艶さ には、思わずゾクリとさせるような魅力があり、

彼女の女優としての才能を存分に感じさせるものでしたし、

養父である腐野淳悟を演じた浅野忠信は、

本作の演 技で「モスクワ国際映画祭」の最優秀男優賞を受賞するほど、

花の妖艶さに魅せられ、堕落していく男の弱さを絶妙に演じていたと思います。

原作小説「私の男」と映画「私の男」には、作品構成に大きな違いがあります。

それは、ストーリー展開の時系列です。

小説と映画では、時系列が真逆になっています。

小説では、現在から始まり、二人の過去を遡っていく構成、

映画版では、二人が出会いから、

次第に禁断の関係へと堕ちていく様を辿りながら現在に至る構成となっています。

映画「私の男」が強い印象を残す作品となった最大の要因は、この構成にあります。

観客は、淳悟と花が養父と娘という親子関係から次第に道を外れ、

愛しあう ようになっていく、

つまり近親相姦へと堕落していくプロセスを追いかけることになります。

子供だった花が、いつしか少女へと成長し、

やがて大人の女性とし ての妖艶な魅力を放つようになる。

淳悟が、花の魅力に抗えず近親相姦というダークサイドに堕ちていく。

時間軸に沿って描くことによって、

花が次第に美しく 成長していくのに対して、

淳悟が次第に情けなく堕落していく様子がストレートに観客に伝わるのです。

「原作と逆の時間軸で描くことで、原作の魅力を削ぐ」と考える原作小説ファンも数多くおられることでしょう。

確かに、原作の世界観であったり、構成を大切 にしたいと考える読者には、

やや受け入れ難い面もあるかもしれません。

個人的には、これまで記してきたように、

時間軸の描き方を変えることが、この映画の成功の要因だと思っているので、

もし、映画を未見の方で、その構成に疑念を持たれている方があるならば、

絶対にその眼で観て確かめて欲しいとお願いすると ころです。

おすすめ記事:実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(ネタバレ)山岳ベース事件での総括の様子とは

おすすめ記事:凶悪「映画 」感想、胸糞悪い映画と思いきや、最高のエンターテイメント

おすすめ記事:映画冷たい熱帯魚ネタバレあらすじ、キャスト、感想、クチコミ


スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク