無期懲役の仮釈放の年数は?再犯率を下げる為の厳しい審査はあるのか
毎日ニュースを見ていて殺人事件が多いですね。
嫌になりますよ。
殺人事件を犯した人でも死刑にならなければ、
いつかシャバに出てくるんだから怖いですよね。
ところで死刑の次に厳しい刑である無期懲役。
無期懲役になった場合、仮釈放で出てくる事って勿論ありますよね。
何年くらいで出てくるんでしょう。
昔は無期懲役でも20年くらいで出てくるよと、
テレビでやってたのを見た事があります。
実際にどうなんだろう。
犯罪者は再犯を犯す可能性がありますが、
無期懲役の仮釈放の再犯率などは統計に出ているのかなど、
今日は無期懲役について調べてみました。
無期懲役の仮釈放の年数は?再犯率を下げる為の厳しい審査はあるのか
無期懲役になっても、
20年も大人しくしていれば、
仮釈放になるよなんて聞いた事があるのですが、
調べてみるとかなり違う結果でした。
まず、懲役の最長刑が前は20年だったので、
無期懲役の仮釈放の審理も20年を過ぎて行われていたのですが、
懲役刑の最長が30年になったので、
それに合わせて無期懲役も30年経ってからになっているそうです。
無期懲役が仮釈放になるより死ぬ確率の方が高い
無期懲役の受刑者が仮釈放になる確率はそんなに高くない。
殆どがある一定の期間服役すれば、
仮釈放になる様な感じで思っていたのですが現実には違う。
そのまま刑務所の中で死ぬ確率の方が高いようです。
因みに法務省の平成29年〜25年のデータを見てみると、
平成29年
無期懲役者 1795人 仮釈放 11人 死亡30人
平成28年
無期懲役者 1815人 仮釈放 9人 死亡27人
平成27年
無期懲役者 1835人 仮釈放 11人 死亡22人
平成26年
無期懲役者 1842人 仮釈放 7人 死亡23人
平成25年
無期懲役者 1843人 仮釈放 10人 死亡14人
引用元:http://www.moj.go.jp/content/001274998.pdf
この統計を見ると毎年平均で10人程度が保釈になり、
20人位が死んでいる。
20年くらいでまた犯罪者がどんどん野に放たれていくイメージがあったが、
現実はちょっと違う様です。
仮釈放の審査は何を持って判断しているのか?
無期懲役になると仮釈放にはならず、
そのまま死んでしまう者の方が多いのは分かったが、
仮釈放になる人は30年経過したら、
仮釈放の審理が行われるんですが、何を基準に決めているのでしょう。
仮釈放を決めているのは、
地方厚生保護委員会という所で、
そこで委員が受刑者と面談して決めている。
被害者遺族や検察などの意見も聞いて判断する。
判断材料とされるのは本人の更生の意欲や、
普段からの生活態度、被害者への慰謝の措置の有無や内容など。
30年という期間はとても長いですが、
その期間の態度や行動を判断して仮釈放が決まる様ですね。
何か心理テストや科学的なテストなどをして、
再犯の可能性が低いなどの判断はされてない様です。
少なくともそんな記述を見つける事は出来ませんでした。
そういった物から判断して仮釈放が決まる。
仮釈放になった受刑者は無罪放免になったわけじゃなく、
必ず月二回保護観察所に行かないといけない。
また長期旅行や転居にも制限がある。
無期懲役の仮釈放者の再犯率は?
無期懲役者が仮釈放になった場合の再犯率のデータは、
残念ながら無かった。
しかし、先ほどの平成25年〜29年のデータの中の、
仮釈放者の数の中には2回目以降の仮釈放の人数も含まれている。
1回仮釈放になったけど、また戻ってきて再び仮釈放になったという人だ。
そんな人が毎年2人ほど混じっています。
どんな事をやったのかはデータがありませんが、
仮釈放が取り消しになりまた刑務所に戻る人は必ずいるという事です。
重大な犯罪を犯した人の再犯率
怖いのは殺人などを犯した人間が再びシャバに出てきて、
また同じ様な犯罪を犯す事です。
そこで無期懲役のデータは無かったのですが、
重大な犯罪を犯した者の再犯のデータがあったので紹介します。
法務省の犯罪白書より
殺人を犯した者が再び殺人事件を起こす確率
0.9%
それ以外の犯罪を犯す確率
15,7%
強姦事件を犯した者が再び強姦事件を起こす確率
3%
それ以外の犯罪を犯す確率
29%
強盗事件を犯した者が再び強盗事件を起こす確率
2%
それ以外の犯罪を犯す確率
29%
無期懲役の人間が仮釈放中に起こした殺人事件
無期懲役が仮釈放後にまた殺人事件を起こす確率は低い事は分かったが、
実際に仮釈放中に殺人事件を起こした事例を紹介します。
元清掃員の仮釈放中の殺人
元清掃員の男Uは愛知県で女性2人を殺害し遺体を捨てたとして無期懲役になった。
その後仮釈放されたが、金銭トラブルから知人の女性(57歳)の首を絞めて殺害、
遺体を竹やぶに捨て再び逮捕された。
この男は獄中で死んだ。
福山市女性強盗殺人事件
1992年広島県福山市の山中で女性が顔見知りの男2人に殺害された強盗殺人。
遺体を遺棄された女性は87歳の高齢者。
逮捕された2人のうち1人の主犯の男は過去にも強盗殺人を犯して、
無期懲役の判決を受け仮釈放中だった。
この男は死刑囚として現在も服役している。
まとめ
今回この記事を書く為に法務省のデータなどを見てみて、
無期懲役の人間が簡単に仮釈放になってるというのは間違いである事が分かった。
しかし、重大な犯罪を犯した人が同じ犯罪じゃ無いにしろ、
犯罪を再び犯す可能性がある事は間違いがない。
普通の人は犯罪など犯さず一生を終えるのだから。
個人的な意見ですができれば、
一生刑務所に閉じ込めておいて欲しいなと思いました。