仁義なき戦いの名セリフ、キャラクター別に紹介
仁義なき戦いの名セリフ
仁義なき戦いは名台詞(めいぜりふ)の宝庫である。
それは魅力的なキャラクターが発する言葉であるから、
心に残るのではないでしょうか?広能、山守、武田、坂井、大友、・・・
数え上げたらきりがありませんが、
今日は仁義なき戦いのキャラクター別の印象的なセリフを紹介します。
仁義なき戦いは好きな人が多いので、
結構いろんな人が、仁義なき戦いの名ゼリフについては、
ピックアップしていますが、王道のセリフ以外の、
隠れた名ゼリフも紹介できればと思います。
仁義なき戦いキャラクター別名ゼリフ
広能昌三(ひろのしょうぞう)
主人公 菅原文太
画像:goo.gl/1ihIcO
「何よ〜、ワシがいっちゃろいうか?やられたんは、ワシの友達じゃし、やってもみんで人頼んだら、あんたら恥かこうが?」
まだカタギだった広能が、
ヤクザになるきっかけとなった喧嘩に参戦する時に発した言葉。
友達の山守組組員が旅のヤクザと喧嘩になり日本刀で切られた。
山守組の若手が集まったが、何しろ相手が強すぎる。
皆んなが躊躇(ちゅうちょ)して、応援を呼ぼうか?となった時、
その中で唯一カタギだった広能が手を上げたのである。
この後広能は、そのヤクザを射殺した。
「しびれるの〜」
このセリフは、広能が初めて指を詰めた時に発したセリフである。
この後詰めた指は庭に飛んで、ニワトリ小屋に入ってしまった。
皆んなで飛んだ指を探すシーンは、まるでコントである。
「鳥めの外道がツツキやがって、いなげなカッコになっとるわい」
という指を見つけた神原(川地民夫)のセリフも隠れた名ゼリフである。
「おいっ!・・若杉の兄貴の隠れ家、地図に書き込んでサツにチンコロしたのはオドレらか!」
かつての親分山守に広能がボートレース場で放ったセリフがこれである。
宿敵土居組の若頭の若杉を利用するだけ利用して、
不要と思ったら、事件を起こして逃亡中の若杉の居場所を警察にあえて知らせた山守。
その為若杉は警察と銃撃戦を繰り広げて死んでしまう。
この広能の問いの山守の返事は「そんな昔の事、誰が知るかい」である。
坂井鉄也(さかいてつや)
山守組若頭 松方弘樹
画像:goo.gl/Hm0V4c
「わしゃ、山守組の坂井鉄也いうもんですがの、名乗りを上げた以上無事に帰してあげますけん、先生も大人しゅうしとってつかえや」
呉で絶大な権力を持つ大久保の依頼で、
市会議員の中原を選挙で当選させる為に、
相手方の金丸議員を誘拐した山守組の面々、
無事中原が当選した事を確認した山守は若頭坂井に金丸を解放する様に指示する。
その電話を受けた時の坂井の言葉がこれである。
この坂井の言葉の後、山守組組員が発した、
「さぁ、お帰りはあちらじゃ」も何気に名言である。
「おやっさ〜ん!・・言うとったるがの、あんた〜初めからワシらが担いどる神輿(みこし)じゃないの!組がここまでなんのに、誰が血流しとるんの!・・神輿(みこし)が勝手に歩けるゆうんなら歩いてみいや!」
老獪な山守の行動に振り回される坂井は、
ついに親分山守に反旗を翻す、
あんたは俺たち若い者が担いでいる神輿(みこし)だ。
要するに飾り物と言う意味である。
「まてぇ!・・待って○×♨︎・・ワシを撃つのを待ってくれぇ!・・まて・・そがなつもりは無いんじゃ・・・・まて〜っ(裏声)!!」
自分に敵対する山守組内の勢力を皆殺しにした坂井。
そんな坂井の元に出所したばかりの広能が現れる。
組の内情を山守から聞かされた広能は、
山守から坂井を殺せという指示を受けていた。
死んだ友達の山方の女の家に線香をあげに行く広能だったが、
その部屋に入ってきたのは坂井だった。
山方の女と坂井はデキていた。
おもむろに胸のポケットに手を突っ込む広能。
坂井は広能が拳銃を取り出すと思って出たセリフがこれである。
広能のポケットから出てきたのは、拳銃ではなく、タバコだった。
ちなみに広能がこの時取り出したタバコの銘柄は「光」である。
若杉寛(わかすぎひろし)
土居組若頭 梅宮辰夫
画像:goo.gl/kIAQjz
「こいつは右腕じゃ〜!」
敵対する愚連隊の腕を二人連続で切り落とす凄まじい殺気、
「悪魔のキューピー」の異名はこの時の物である。
この腕切りのエピソードは実話である。
一人目を切り落とした後、実は二人目は、
腕を切り落とされた親分を助ける為に逃げずに踏みとどまった男なのだ。
逃げろと目配せするが、逃げなかった為、
腕を切り落としたと言うのが本当の話である。
「盃が無いけん、これで腕切って血すすろうや」
仁義なき戦いの名シーン。
広能と兄貴分の若杉が刑務所の中で兄弟分の契りを交わすシーンであるが、
本来は盃を交わすのだが、刑務所の中である為、
お互いの腕をカミソリで切って、相手の血を飲むという儀式を行った。
このエピソードも実話である。
「わしゃ〜これから腹切るけんの〜、こんな後でち〜っと手伝うてくれや」
刑務所の中で若杉が広能に言った言葉。腹を切ると言うのは、
当時の刑務所はどこも満員で、病気や怪我をした場合今と違って、
治療や傷の手当てをする施設もなかった為保釈していた。
若杉は、刑務所を保釈で出る為に自分の腹を日本カミソリで切ったのである。
このエピソードは若杉のモデルの大西が行った事である。
槙原政吉(まきはらまさきち)
山守組組員 田中邦衛
画像:goo.gl/05sVKH
「あぉ〜、やめとけ、やめとけ、一生不自由するどぉ〜」
広能が指を詰めると言いだした時に止める槙原。
後に犬猿の仲になるのだが、山守組黎明期は皆んな仲が良かったのだ。
広能の事を心配して、やめとけと言う優しい一面をを見せた貴重なセリフである。
「わしゃ、死ぬゆうて問題じゃないが、女房がのぉ、腹に子がおって、これからの事思うとったら、・・可哀想で、可哀想で!・・うわ、はぁ、はぁ〜あああ」(泣きじゃくる)
商売の邪魔を敵対する土居組にされている事を皆んなに相談する山守、
ここにいる皆んなで土居組に殴り込みを掛けようという事になったのだが、
卑怯なキャラの槙原が体を賭けるはずもなく、
泣いてそのまま、帰って行き危機を回避したのだ。
「はははははは・・ワシの事はおやっさんがよー知っていおんなら」
山守が坂井に失脚させられて、強制的にヤクザを引退させられたのだが、
坂井に付いていたと思われていた、
槙原が実は裏で山守と繋がっていた事が分かった時に広能に対して言った言葉。
二枚舌の卑怯な男、槙原のどや!と言わんばかりのセリフ。
田中邦衛についてはこちらの記事で詳しく書いています。
山守義雄(やまもりよしお)
山守組組長 金子信雄
画像:goo.gl/i4VTJI
「すまん・・わしゃなぁ・・・(泣きながら)あんたいう人間を初めて知った・・寛(ひろ)ちゃん〜今後ともな〜ワシのネキにおって力になっといてくれのぉ・・」
土居組の襲撃を阻止した若杉に対して泣きながら言った山守のセリフである。
ネキというのは、関西の言葉で近くとかすぐ横とかという意味だ。
広島弁ではない関西弁である。
モデルとされる人物がその昔関西の造船所に勤めていた事から、
このネキが使われているのではないか?と勝手に私は推測している。
「ワシを男にしてくれ〜その代わりな、お前が無期間20年くらいの刑で帰ってこれたら、その時はな〜ワシの全財産をお前にくれちゃる」
敵対する土居組の組長を殺害する為に、
広能がヒットマンを買って出た時に広能に言った山守のセリフ、
この時も泣きながら広能の手を握っての泣き落とし作戦である。
当然山守の事だから、全財産を渡すという約束は果たされる事はなかった。
山中正治(やまなかしょうじ)
出典:goo.gl/vFdUPn
「ぶち殺しちゃるんどぉ~、ぶち殺しちゃるんどぉ~」
刑務所で、看守に反抗的な態度をとった山中は、
看守達に警棒でボコボコにされ、
懲罰房で手錠をかまされている時に放った言葉である。
この言葉から、山中の凶暴な性格が見て取れる。
「殺さんかい!わしを生かしとったら、おどれら、後で一匹ずつ、ぶち殺しちゃるんど~!」
闇市で大友勝利一派と揉めた山中、ボコボコにされながらも、
大友に放ったひと言。
山中の気の強さが現れたひと言。
わしも、格好つけにゃならんですけん
大友勝利に博徒ののれん分けを行った時森、
村岡組に追われる時森を囲っていたのが、菅原文太演じる、
広能だった。
時森の命を奪う為に呉の町に現れた山中、
食堂で待ち合わせ、刑務所で顔見知りだった広能と山中が、
再開する。
広能が現れ、広能にビールをつぐ山中。
自分が時森を囲っていると、山中に告げる広能。
「黙って広島に帰らんか?」
そう広能に言われた時に山中が放ったひと言がこれだ。
大友勝利(おおともかつとし)
出典:goo.gl/6sJF3t
ワシら美味いもん喰ってよ~、マブいスケ抱く為に生まれてきとるんじゃないの!
むちゃくちゃな事をする大友勝利に対して、昔堅気のヤクザ、
勝利の父親、大友長次に勝利が放った言葉。
この言葉から、勝利の上昇志向がうかがえる。
言うならあれらは、お○この汁で飯食うとるんど
村岡組が警備を担当する競輪場で騒ぎを起こした勝利に対して、
父親は競輪は博打だから、博徒のシノギに手を出すなと諭す。
しかし、勝利は村岡が売春をシノギにしている事を指摘する。
その時に放った一言がこれです。
武田明(たけだあきら)
出典:goo.gl/echiw5
ワシは体も良うないし、人の上に立つほど勲章も持っとらんしの
まだ、広能と武田が仲がいい時(山守組と村岡組が合併する前)に、
広能、武田、松永と茶店でコーヒーを飲みながら喋っている時のセリフ。
村岡組の親分が引退する事になり、
村岡の跡目を山守に頼みたいと、
村岡組の幹部である松永と、
武田が山守組の組員広能に相談するシーン。
自分の親分の山守が村岡の跡目に立ったら、
みんな苦労するのが目に見えているから、
村岡組から跡目を出すのが筋だと広能は主張して、
武田が跡目に立てばいいじゃないかと振られた時に出たセリフです。
組織の跡目に立つ為には、組のために体をかけて服役した経験がいるが、
自分にはない。体の調子もあまり良くないという、
ヤクザ映画の登場人物にしては珍しい、
弱いキャラクターをこのセリフは表している。
現実この後武田は入院する。
ほうですか、じゃったら、今日はこのまま帰りますがの、もし、広能が広島に出てくる様な事があったら、たとえおじきさんじゃろうと、今度こそ遠慮のう首をもらいますけん、よう覚えといてつかあさいや
呉の長老大久保健一親分に対して武田明が放ったセリフ。
このセリフは大久保健一を使って、広能に呉から動くなと、
広能の動きを封じる作戦。
また、大久保にはもし、広能が広島に出てきたら、
命の保証はしないと実力者大久保にもクンロク(脅す)を入れている。
ここで、この仁義なき戦いの話しの中心となる組と、
その組がある場所を整理しておこう。
広島市
村岡組(広島最大の暴力団)
呉市
山守組(主人公広能が所属する組だったが、その後離脱して、打本会に)
この2つの組が合併して、山守組の組長山守義雄は広島一の親分となった。
そして、この組織と対立するのが、
広島市
打本会(親分の打本昇は広島の若手世代のリーダー的存在で、村岡の後を継ぐと思われていたが、山守が村岡の後を継いだ事から山守に反発、明石組の組長の舎弟となった)
神戸
明石組(神戸の広域組織、組員の数は日本一、広島に足場を作る為に打本に協力)
主人公の広能は最初は山守組にいて、武田明と同じ組だったが、
山守組を出て、打本会と協力して山守組と対立する。
武田明は山守組の若頭。若頭は親分に次ぐナンバーツーの地位。
武田じゃ・・おおぅ、なんなら
電話が鳴って、受話器を取った武田が放った一言。
電話を取って、
「武田じゃ」って、かっこ良すぎる。
男であるなら、一度は使ってみたい電話の出方だ。
会社で武田の真似をして電話に出てみたいものです。
この電話の相手は打本。
命を助けて貰ったお礼に、
自分の子分が山守を襲撃する為に出かけて行ったと、
敵の指揮官である武田にチンコロしたのだ。
そのついでに山守の命が助かったら、
金を貸してくれる様に頼んでくれと、
セコイお願いを武田にする打本。
案の定、武田にキレられて電話を武田に切られてしまう。
ほうか、ほいじゃ言うとったるがの、広島極道はイモかもしれんが、旅の風下に立った事はいっぺんもないんで、神戸の者いうたら、猫一匹とおさんけんおどれらよう覚えとけや!
大組織明石組に対抗するべく、
過去に対立していた大友組などと手を組み、
広島の組織を一本の組織にまとめ上げた武田、
打本会、明石組の連合軍の幹部と顔を合わせて、
言い放ったセリフがこれ、
このセリフが一番カッコよくて、
有名なのではないでしょうか。
意味としては、広島の極道は田舎者かもしれないが、
他の地域の極道と喧嘩して風下(負けた事、不利になった事)は一度も無いんだぜ、
いくらお前ら明石組が巨大な組織だからといって舐めるなよという意味だ。
仁義なき戦いを見る
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最後に
おいおい、何でその言葉が名ゼリフなんだよ〜!あれが抜けてるぜ!
なんてお叱りの声が聞こえて来そうですが、
改めて仁義なき戦いを見直して見ると、
名ゼリフのオンパレードで、まだまだたくさんある事は承知しています。
また別の機会に取り上げたいと思います。